「応募情報(Web入力項目)」と「応募内容ファイル」。提出までの流れ。

平成30年度の科学研究費補助金の提出期限まであと1ヶ月あまり。
科研費は研究機関が所属研究者の分をまとめて提出しなければならないため(電子申請も含む。)、
文部科学省や日本学術振興会が定めている締め切りよりも数週間前に学内の締め切りが設定されるのが一般的です。
ちなみに私の所属していた大学は規模がそれほど大きくなかったため、最終締め切りは2週間ほど前でした。
提出されてきた書類をプリントアウトし、計算違いや書き間違い、様式間違い(ダウンロードを間違えることもある)をチェックし、
問題なければ受理。問題があれば差し戻します。

多くの研究者が締め切りギリギリに提出してくるため、一度にチェックする量がハンパじゃなかった。
だから2週間前というのは結構ギリギリの設定でした。
所属研究者の多い研究機関では公的な締め切りの1ヶ月ほど前にしているところもあるようですが、
これは仕方がないことだと思いますね。

そして、締め切りを1日でも過ぎたらシュレッダーにかけて破棄していたというのですから、そのドライな対応がすごい。
今は電子申請になので中身を見ずに却下するのか、チェック抜きで提出するのかどうしておられるのか興味があります。
年々、文科省が設定する提出期限が早まっているので、先生方も戦々恐々としておられることでしょう。

そろそろ補助金を貰うためのキモである「応募内容ファイル」が書き上がり、電子申請システムに登録する時期だと思います。
今更ですが、「応募情報(Web入力項目)」と「応募内容ファイル」の2つについてと提出の流れについて書いていきます。

府省共通研究開発システム(e-Rad)のIDとパスワードの付与を受ける。


科研費は従来書面によって行っていたの申請手続を、インターネットを利用して行うようになりました。
(研究成果公開促進費など一部をのぞく。)

科研費では平成17年度分より電子申請システムを利用した応募が開始されましたが、
平成22年度分より府省共通研究開発システム(e-Rad)との連携が強化され、IDとパスワードが共通化されました。
そのため科研費電子申請システムを利用する場合には、e-RadのID・パスワードが必要です。

所属機関により、e-Radへの登録にも手続きが必要な場合がありますので(特に非常勤研究者など)、その点ご確認ください。

所属研究機関に科研費への申請資格があると認められ、事前にe-RadのIDとパスワードを準備出来てはじめて
科研費に応募する準備が整った
ことになります。


応募情報(Web入力項目)とは。


応募情報(Web入力項目)とは、e-RadのログインIDとパスワードを使い、科研費の電子申請システムにログインし、入力します。

日本学術振興会の科学研究費助成事業から電子申請のご案内をクリックすると、日本学術振興会が扱う電子申請が可能な助成事業の選択ボタンがいくつか表示されています。

この画面の「科学研究費助成事業」をクリックすることで科研費の応募ページ「JSPS科研費電子申請システム」へ遷移します。

http://www-shinsei.jsps.go.jp/kaken/index.html

研究者が利用するのは、「研究者ログイン」ボタンです。
こちらにe-RadのログインIDとパスワードを入力すると科研費の応募ができるようになります。
e-RadのIDとパスワードは所属研究機関の担当者により発行できますので、
もし無くしてしまった場合は、担当者にご相談ください。

ログイン後は、メニューから提出する研究種目を選び、研究課題名、所属研究機関、所属部局、役職、氏名など、
従来、研究計画調書を紙で提出していた時に表紙に書いた項目をインターネット上からタイプして登録していきます。

応募情報は応募内容ファイルを作りながらでも、作った後でもどちらでも入力して行くことができます。
平成29年度まで研究経費欄は、応募内容ファイルが完成していないと入力できませんでしたが、
これらもWeb入力項目となったため、応募内容ファイルが完成してなくても、web入力項目から先に完成させることが出来るようになりました。

応募情報(Web入力項目)の入力の仕方は文部科学省が丁寧なマニュアルを準備してくれています。
間違うと提出そのものが無駄になるので、面倒でもプリントアウトして慎重に登録されることをオススメします。

「平成30年度科学研究費助成事業公募要領等説明会」等資料
 >科研費電子申請システムの操作方法等について


応募内容ファイルとは。


研究目的、研究計画・方法など、補助金を得たい研究の内容そのものを書く書類です。
従来の研究計画調書の表紙以降の2ページ目より後にあたります。

H30公募要領・計画調書 公募要領・研究計画調書等のダウンロードページより、提出する研究種目の
応募内容ファイルをダウンロードし、自分のパソコンで研究計画を記載して保存します。


科研費を受け付ける側としては、応募情報が先に来て、応募内容ファイルはその後ろに付随する書類ですが、
応募する研究者がまず最初に手を付けるのは応募内容ファイルになると思います。

また、応募内容ファイルを作りながら研究内容を練り上げていくうちに研究の規模が大きな物になり、
例えば、基盤研究(C)に応募するつもりだったのが、基盤研究(B)に変更した場合、応募内容ファイルの様式が異なります
その場合、改めて基盤研究(B)用の様式をダウンロードし、応募内容ファイルを作成しなおさなければなりません。

研究内容ではなく、事務的な手続きで審査に付されないという自体になるのが一番もったいないので、
細かいことですが気を付けてください。


応募情報(Web入力項目)に応募内容ファイルを添付して提出書類を完成させる。


応募内容ファイルが完成したら、電子申請システムからアップロードをします。

具体的には提出する研究種目を選び、タイトルや審査希望分野などの応募情報を入力し終わった後、
一番最後に応募内容ファイルを添付するための「応募内容ファイル選択」という項目が現れます。

ここで自分のパソコンの中に保存した応募内容ファイルを選び、添付します。
この時、添付するファイルを間違えると間違ったままで提出されるため、注意が必要です。

応募情報を入力していくと、最後に入力した応募情報や応募内容ファイルをPDFファイルとしてイメージとして確認出来ますので、
この書類をダウンロードし、プリントアウトして徹底確認するとよいですよ。

下書きで書いたつもりの応募内容ファイルを添付していたりしない様に充分ご留意ください。


細かい手順については、文部科学省が作成した説明会用の資料がわかりやすいです。

「平成30年度科学研究費助成事業公募要領等説明会」等資料
 >科研費電子申請システムの操作方法等について
 >p19〜 5.応募者が行う手続きについて

具体的な手順をパソコン画面のプリントスクリーンを使って説明してくれていますので、ご参考まで。


そして、応募者がインターネット上から応募手続きが完了すると、所属研究機関の方で応募者が作成した研究計画調書が確認ができるようになります。
電子申請システムに登録するだけでは確認できません。登録した後、「完了」までいって初めて確認できます。
完了まで行く前は応募内容ファイルを差し替えたり、web入力項目を修正したりできます。

私の場合は、研究者からシステムに提出されるとすぐにプリントアウトして内容をチェックしていました。
そのやり方については研究機関によると思います。

そして、最終的に研究機関の代表者(科研費を担当している事務方の代表者)が、研究機関として提出ボタンを押すと、
所属研究機関の全ての応募書類が文部科学省、日本学術振興会に提出されていきます。


万一、研究機関の代表者がこの提出手続きを失敗すると、全ての研究者の書類が審査に付されません。
紙で提出していた時は、文科省に持っていけば受理してもらえましたが、電子申請ですからシステムの不具合とか
インターネットの混雑とかいろいろ関係してきてコワイですね。

所属研究機関としても提出締め切り最終日に申請完了するのはリスキーなので、数日前に提出すると思います。

忙しい中で書類を作っている研究者としては、「11月×日が申請の締め切りなんだから、11月×日の午前くらいまでは修正してもいいでしょ!」と言いたくなるかもしれませんけども、
やっぱり電子申請になってもギリギリ過ぎは受けられないと思いますね。

学内の提出期限が迫っている大学もおありでしょう。今頃がピークだと思います。がんばってくださいね。

posted by もとじむ at 2017年10月16日 last update | 研究計画調書 各項目の解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする