「研究目的、研究方法など」の書き方

ここからは科研費の研究計画調書の各項目に、何をどう書くのか、「基盤研究(C)」をベースに説明していきます。
まず最初は、研究計画調書の要の要ともいえる、「研究目的、研究方法など」欄です。
こちらは「最も重要なのは研究の背景をどう書くか。」にも書いたように自分の応募課題に興味を持ってもらえるかどうかの鍵になる導入部分です。
研究計画調書は、「タイトル」→「研究内容」という流れで審査員の興味をひくことがもっとも大事で、
その後の研究方法や業績などは、実際にそれを実現出来るかどうかの裏付けを確認する欄といえると思います。

研究計画調書 記入要領を確認する


研究計画調書の記入要領を確認すると、

(1)「研究目的、研究方法など」欄
本欄には、今回応募する研究計画において何をしようとしているのか、その全体像を明らかに
するため、研究計画調書に記載している指示に従って概要を含め記述してください。


とありますので、研究計画調書(基盤研究(C)様式S-14)を見てください。

この1ページから3ページが研究目的、研究方法などを記載すべきページです。
この1ページの上部枠内が「研究計画調書に記載している指示」にあたります。

平成30年度の様式s-14によると、指示は次の通りです。
研究目的、研究方法など
 本研究計画調書は「小区分」の審査区分で審査されます。記述に当たっては、「科学研究費助成事業における審査及び評価に関する規程」(公募要領111頁参照)を参考にしてください。
 本欄には、本研究の目的と方法などについて、3頁以内で記述してください。
 冒頭にその概要を簡潔にまとめて記述し、本文には、(1)本研究の学術的背景、研究課題の核心をなす学術的「問い」、(2)本研究の目的および学術的独自性と創造性、(3)本研究で何をどのように、どこまで明らかにしようとするのか、について具体的かつ明確に記述してください。
 本研究を研究分担者とともに行う場合は、研究代表者、研究分担者の具体的な役割を記述してください。


冒頭に概要を簡潔にまとめる。


応募課題の「研究目的、研究方法など」にはA4で3ページ分の記述枠がありますが、冒頭にその概要を簡潔にまとめます。
研究計画調書の様式は基本的に罫線などがなく、白背景(無地)で自由に記載することができます。
この冒頭に研究目的、研究方法などの概要を10行程度でまとめ、引き続き具体的な研究目的を記載していきます。
平成29年度まで、区切り線があり、動かすことが禁じられていましたが、平成30年度より、区切り線や計画調書の枠線がなくなりました。
ただし、様式の余白の変更は禁止されています

概要は左25mm、右25mm、11ポイント以上のフォントサイズで10行以内に記述する。これ鉄則です。
(1行あたりの文字数を増やせば全体の文字数は増やせますが、読みにくくないかは確認を。)

審査員が”研究目的等を端的に把握する”ことが目的のため、この範囲内で短くまとめねばなりません。

研究目的、研究方法等(概要)の中身を具体的根拠をあげつつ2ページ内にまとめる。


概要を冒頭で述べた後、これまでの研究背景を自身の研究だけでなく、
その分野の研究背景などを具体的な実例を示しながら説明していき、研究方法につなげていきます。

ここで注意しなければならないのは、平成29年度の研究計画調書では、学術的背景と、研究課題の着想に至った経緯を同時に論じなければならなかったのですが、着想に至った経緯は別立てになったことです。

その具体的なまとめ方も、きちんと書かれているのですからわかりやすい。

 (1)本研究の学術的背景、研究課題の核心をなす学術的「問い」
(2)本研究の目的および学術的独自性と創造性
(3)本研究で何をどのように、どこまで明らかにしようとするのか


この3点を具体的に記述していきます。

この(3)の「本研究で何をどのように、どこまで明らかにしようとするのか」すなわち研究方法です。
これまで、研究目的欄でここを書いた後で、さらに研究方法欄が別立てで2ページもありましたので、
同じことを言葉を換えて書かねばなりませんでした。

研究目的欄と研究方法欄が統合されたましたので、研究方法の具体的な手法は、ここに書きます。
平成30年度公募分からの大きな変更です。充分ご留意ください。


様式の改変はできない。


様式の改変はできません。
以前は様式に枠があったので、文章をタイプしているうちにページを超えてしまい、様式の枠がずれることなどがありましたが、枠がなくなったことにより、その問題は解消されました。
A4で3ページ内に収まるように文字数、図表の貼り付け方に注意して記述していきます。
ただし、逆に書くことが少なくても、ページを削ったり、枠を狭くすることもできません。
もし研究目的、研究方法などを2ページでまとめきってしまった場合は、3ページ目は白紙のままにしてください。

その他、細かいところで昔の様式とはまったくことなっていますので、数年ぶりに科研費の応募を検討しており、以前の研究をブラッシュアップしての提出を考えられている場合は、新たに書き直すつもりでいたほうがいいと思います。
コピペで完成させるとおかしなことになりますので要注意です。


研究計画調書のダウンロードページには、ワードファイル以外にPDFファイルもぶら下げてありますが、
PDFファイルは改変ができませんので、これを見本?として使うとよいです。


posted by もとじむ at 2017年09月29日 last update | 研究計画調書 各項目の解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする